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笑いとは、地球上で一番苦しんでいる動物が発明したものである。  ニーチェ  仏教では、暖かく、くったくのない、やわらかな微笑のことを「和顔」と呼ばれ、日本でも古くから尊ばれており、観音像など慈悲に富んだ柔和な笑顔の仏像に安らぎをもとめる人が多い。その一方で、うつ患者数1000万人、年間3万人以上の自殺者を出している病める現代日本社会がある。テレビのお笑い番組の氾濫は、それだけ多くの人が笑いに救いを求めていることなのかもしれない。  笑いは百薬の長といわれるように、笑うことで鎮痛効果があるβエンドルフィンや、免疫効果のあるサイトカインとナチュラルキラー細胞の分泌を促し、免疫グロブリンの活性を高め、あるいは血糖値を下げるという研究報告もあるぐらいで、笑いは、健康的で快適な生活を送るための必須アイテムでもある。  とはいえ、毒物を吐き出す動作から生まれた「社交上の笑い」ばかりの人間関係では、ストレスはたまるばかり。今、ほんとうに心地よい笑顔やスマイルが自然に出るような社会を目指したいものだ。  最後に、相対性理論についてウイットに富んだ説明をしたアインシュタインの言葉を紹介しよう。 「熱いストーブの上に1分間手を載せてみてください。まるで1時間ぐらいに感じられるでしょう。ところがかわいい女の子と一緒に1時間座っていても、1分間ぐらいにしか感じられない。それが相対性というものです」。 参考&引用文献:「笑う脳/茂木健一郎著・アスキー新書」、「笑い脳/苧阪直行著・岩波書店」、「人はなぜ笑うのか/志水彰ほか・講談社」、「快感原則論/岡本昌裕著・日本図書刊行会」、「薬よりも効く!笑いの百科/宮腰太郎他・アーク書院」